企業情報管理士

情報漏えいのリスクに対応する資格

「企業情報管理士」は、一般財団法人全日本情報学習振興協会(情報協)が主催する、企業内の情報管理のための資格試験です。

情報協といえば他にも「個人情報保護士」や「マイナンバー検定試験」など、情報とセキュリティに関する資格を複数主催しており、企業内で取り扱われる文書の管理スキルとしてはかなり信頼性があります。

企業における情報管理については年々基準が厳しくなってきており、ちょっとした油断やミスによって顧客情報が流出をしてしまうと、企業の基盤を揺るがしかねない重大な信頼喪失となってしまいます。

これは収集した個人情報が、ほとんどの企業においてネットワークに接続しているパソコン内のデータとして扱われているからであり、悪意のあるハッキングやコンピュータウイルスへの感染によりほぼ丸見えになってしまう危険性があるからです。

「企業情報管理士」の目的は企業の社会的責任(CSR)のための内部統制を実践するということで、資格試験では企業における個人情報保護に関する理解を深めるための出題がされます。

どちらかというと情報管理関連の資格の中でも初級に位置づけされる資格であり、部門や部署に関わらず企業内で書類を扱う人であれば取得をしておくことが推奨されます。

企業情報管理は一部の人だけが気をつけていればよいわけではありませんので、できるだけ多くの人が取得し、意識を共有するということが大切です。

新人研修としても利用されている

「企業情報管理士」は経営者や管理職を始めとし、総務や経理、人事など間接部門に所属する人全般に向けられています。

特に新入社員など、企業で扱う情報やその漏洩の危険性がまだよくわかっていない人の場合、研修の時点で取得しておくと非常に便利です。

就職活動や転職においてもかなり役立つ資格となっており、個人事業やフリーランスの人も、企業と取引をするならばできるだけ取得をしておくことが望ましいと言えます。

試験は年に4回開催されており、インターネットもしくは郵送で申し込みをすることができます。
団体で試験を受けるときには検定料を割引する制度もあるので、現在人事に勤務しているという人はそちらを利用をしてみてもよいでしょう。

なお、試験で出題される内容を事前に講義として受けることができる「認定試験対策講座」も情報協が主催しています。

試験は筆記試験のみとなっており、マークシート方式で回答します。
合格率は平均で約43%、全体としてだいたい50%をやや下回るくらいの割合です。

「企業情報管理士」で基本的な知識を得たあとには、部門や部署によって「情報セキュリティ検定」や「個人情報管理士」など上位の資格を目指すというのもよい方法です。

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