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デジタルマイクロアーカイブとは

電子データの長期保存

電子化したデータは、紙のデータと違い、利便性がありコスト削減にも繋がります。
紙と違い劣化しないというメリットもありますが、その反面、脆弱性があります。
記録媒体にはある程度の寿命があり、HDDやUSBメモリ、CDロムに保存するにしても、紙よりも寿命は短いです。

その他にも、簡単にコピーできる、改ざんされやすい、データの媒体は熱や水に弱い、など脆弱な部分も存在します。
長期的な保存を考えると、これらの対策を行わないとなりません。
ただ長期的に保存してもデータが失われず、水や熱に強いとなると、石に記録することも出来ますが、これは現実的ではありません。

そこで、適した媒体として考えられるのが、マイクロフィルムです。

保存媒体の寿命

情報を記録する媒体の寿命は以下のようになります。

・紙 : 最長700年ぐらい
・フィルム : 最長900年ぐらい
・磁気テープ : 30年
・磁気ディスク : 20年

このようになっており、普段パソコンで使っているHDDやUSBメモリは、長くても数十年程度なのです。
HDDはエンタープライズ製品もあり、こちらは110年ほどメーカー公称で寿命となっていますが、それほど持たないと考えた方が良いでしょう。
それ以前に、技術やインターフェイスの進化により、数十年経つと、読み込みできなくなるかもしれません。

紙の媒体は、湿度や温度を管理すれば100年以上保存できますが、破ける、燃える、紙が劣化するなど脆弱性があります。
これらのことを考えると、数十年以上長期にわたって保管するには、マイクロフィルムが適していると言えます。

マイクロフィルム

マイクロフィルムには、情報保存媒体としていくつかメリットがあります。
まずは、寿命として100年以上あり、1世紀以上も保存できます。
紙と違い、破けにくいので破損する危険が少なく、外部ダメージをい受けにくく、劣化しにくい媒体です。

さらに一度電子データをマイクロフィルムに保存すると、専用の機械を使わなくても見られます。
顕微鏡で拡大すると見られるので、何十年経っても、専用の読み取り機がなくて見られないということを防げます。
また専用のリーダーを使えば、電子データにすることも可能です。

ただ情報記録後に保管するとなると、保管環境を考えないとなりません。
湿度や温度の高い環境だと、フィルムの素材が化学反応を起こして変化し、酢酸化していまします。
マイクロフィルムは巻いて保管することが多く、酢酸化すると、フィルム同士がくっつき、見られなくなります。
場合によっては、マイクロフィルムと電子データを併用するという、情報の保管方法を使うと良いかもしれません。

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