文書管理規程の位置づけ
会社で文書を管理するとなると、文書管理規程は必要となりますが、作成するにも、どうすればいいかわからない部分はあるでしょう。
作成時の悩みとしては、いくつか考えられます。
ただ規程を作るにしても、それは文書管理に関してのみ関わっているものではなく、他の規程とも関係があります。
さらには、規程を作るための規程もあり、これは規程管理規定と呼びます。
これが一番上位にあり、その両方に、運用と情報保護という2つあり、その間に、文書管理規定が存在します。
企業により、どの規定があるかは様々であり、必ずしも、すべての関連する規程があるとは限りませんが、大まかな内容は以下の通りです。
・規程管理規程
上位にある規程となり、それぞれの規程を改定・製作するときの、手順や、作成者の承認など、基本をまとめています。
当然のことながら、文書管理規定も、この中で作成したルールに則ります。
・個人情報保護規定
個人情報をどのように保護するか、作成する書類に関してのルールです。
管理する文書の取り扱いや、その中の個人情報の扱いを決めています。
・秘密文書取扱規程
企業秘密とされる内容のある文書の、取り扱いについてのルールです。
保管方法から、廃棄方法まで含まれており、作成した文書をどのように扱うか決めています。
・公印・社用印章取扱規程、職務権限規程、決裁規程
文書のサイクルである、作成から、保管、廃棄までの関係するルールです。
誰が業務で使用するのか、社外へ発信するときには、どの印鑑を用いるのかなどを決めています。
このようにして、文書管理規定は、他の規程と関係しているので、作成や保管には、他の規程も、見るようにします。
文書管理規程の相談例
扱いには、やはりわからない部分もあるので、いくつか相談することもあり、以下のような内容があります。
・規程があっても整備されておらず、実行に至っていない
これは規定が、社内に浸透しておらず、社員全員が把握してないためです。
・規程を一気に整備したけど、実践していない
これは、文書管理規定そのものが形骸化していることがあり、見直すべきでしょう。
・破棄できない文書があり、溜まっていく一方だ
保存期間を見直すようにして、どの文書は何年保存するか改訂します。
・管理システムを導入したけど、規程で曖昧な部分があり、運用に支障がある
IT改革について規程が対応していないので、見直すようにします。
・部署ごとに管理文書が違い、規程が合っていない
部署を含めて、社内全体で規程を共有するようにします。
文書管理規程で悩みを持っていると、このような問題が出てきますが、それはすでに文書管理が上手くいっていないことを意味し、規程を見直す必要があります。